夏のドリル遊び(点つなぎ,点描写)

夏休みにおすすめのドリル遊び

コロナ2年目の夏休み,いかがお過ごしですか。コロナは感染拡大中で,そして猛暑で(本日の東京の予想最高気温は37℃!),過ごし方がかなり制限される夏ですね。

自宅で時間を持て余している幼児~小学校低学年のお子様は,たまには,点つなぎ(点むすび)などのペーパードリルはいかがですか。遊びとして,楽しく挑戦いただければと思います。

たとえば「ちびむすドリル」さんのサイトは,お手頃で自由に印刷できる課題が豊富にそろっています(ありがとうございます)。たくさんの種類の課題があるので,ぜひ「お子さんに合ったもの」をチョイスいただきたいです。

就学前に一度は「点つなぎ」や「点描写」を挑戦いただきたいので,幼児期年長さんは,この夏の挑戦としてもおすすめです。運筆の確認と練習,数の理解の確認ができます。

次のリンク先から「ちびむす」さんの課題を見てみてください。

ドリル遊びからわかること

これらの課題は,課題を合格できるかどうかを見定めるためではなく,今のお子さんの状態を大人が把握する手がかりにすることが基本的な目的です

えんぴつの持ち方,力の入れ方はどうか,課題を理解できるか,線をねらったとおりに書けるか,数や五十音をどこまで理解できているか,集中力はどの程度か,姿勢は保てるか,あるいは,どのような声かけにどう反応するか,などなど,小学校で必要となる力が,現段階でどういった状態かを,ザックリと確認することができます。

確認して気になるところがあっても,多くはこれからお子さんが経験を積みながら身につけていくものだと思います。しかし,もし不安があれば,今通っている園などに相談してみてください。

課題の選び方のコツ

課題の選び方は,お子さんにもよりますが,一般的には,想定されるお子さんのレベルより少し簡単なものから始めて,達成感を感じてもらうやり方がおすすめです。自分のレベル以上の課題は,自信とやる気をなくす可能性が高いので,ご注意ください。遊びですので,楽しくできるものを選んでください。

もし課題を最後までクリアできなくても,挑戦してくれたことを認めて感謝したり,「これって電車かなぁ」などとお子さんが絵の内容を分かった時点で「たしかに電車っぽいね!よく分かったね!」と感心したり,途中途中のプロセスで子どもができたことを拾って,それを認めていただければと思います。

そして,「課題ができなかった」状態で終わらせずに,塗り絵にシフトしたり,その紙で折り紙にしたり,楽しい状態で終わるように工夫いただけると素敵です。

低学年以上におすすめの計算パズル

運筆も数の理解も問題のない小学低学年から中学年であれば,「計算パズル」系もおすすめです。論理的に仮説を立てて,試行錯誤する課題です。

普段の日常生活であまり使わない能力を使うので,慣れないうちは難しく,イライラしがちです。周囲の大人は温かく見守り,ぜひ挑戦した姿勢を認めていただければと思います。

ドリルは反復学習教材なので,繰り返し取り組むことが大切です。長期計画で,楽しく継続して取り組めるよう,課題の選び方,声かけ方,フォローの仕方など,工夫いただければと思います。

余裕があればオリジナル教材作成も

冒頭のアイキャッチ画像は,ちびむすさんの教材ではなく,いきちかオリジナルプリントです。

余裕があればですが,子どものことを思いながら,こういったオリジナル教材を作成するのも,とても有意義なのでおすすめしたいところです。子ども一人ひとりの能力や状態に思いを馳せる,よい機会になります。

集団の場合は,誰も簡単には解けなさそうな,「鬼難しい」問題を入れおくと,盛り上がったりもしますよ。「鬼難しい」と最初に伝えたうえで,自発的な挑戦を促してください。

学習ドリルも保育者の技しだいで,有意義な遊びになります。ぜひ挑戦ください。

インクルーシブな遊び場の作り方

先日,「インクルーシブな遊び場」というフレーズに出会いました。

どうやら主には公園設計の話で,誰でも使える公園にしようというものでした。ユニバーサルデザインです。「誰でも」に関する説明はほとんどないのですが,多くの場合は「障害の有無にかかわらず」という意味で使っているように思います。

公園という開けたパブリックな場所も,ユニバーサルデザインを意識して作らないと,generalな人しか使えないものになりがちということなのですね。

もちろん,このような配慮は大切です。

しかし,どれほど考えに考えて,想定して,準備しても,立地や資金などに制約があるかぎり,完全にインクルーシブな設計というのはありえません。
必ず,大なり小なりの取りこぼしができてしまうものです。

そもそも設計段階で,あらゆる状態の人を想定できている保証もありません。この世の人々のあらゆる文化,あらゆる特性,あらゆる背景・・・想定できるはずありません。

多くの方はそれらの限界を分かったうえで,「よりインクルーシブな」状態を目指しているものだと思います。

そう思いますが,言葉上でも「インクルーシブな遊び場」と言い切られてしまうと,そこで取りこぼされている人たちのことをどう思っているのか,少し気になってしいます・・・。

あらゆる人を想定して準備することは不可能なので,むしろ,最初に準備しすぎないことこそ大切かもしれません。

私は「インクルーシブな遊び場」は,今ここにいる人たちに合わせて,カスタムメイドで作っていけばよいと思っています。

今ここにいる人たち,ここの一人ひとり全員が遊べるように場を調整すれば,それは間違いなく「インクルーシブな遊び場」になっているはずです。

公園は不特定多数の人が利用する場で,そして規模も大きいため,一人ひとりに合わせてカスタマイズするのは無理難題と思いますが,一方で学童保育のような,契約した特定の人のみ利用する場は,「今ここにいる人たち」がハッキリしています。空間の規模も小さめです。保育所や学校も同じですね。

こういったところでは,「今ここにいる人たち」の状態を理解して,その人たちに合うように柔軟に環境を調整していくことが,本当のインクルーシブだと思っています。

そして,人は,体調や状況など本当に日々変化します。その変化に応じて,環境も変化させ続ける必要があります。

一言でいえば,「フレキシブル」。それが,インクルーシブに必要な条件だと思っています。

私たちの学童クラブ(いきちか学童クラブ)は,今は休止しておりますが,上記のように,一人ひとりの状態を見極めること,その状態に適した環境や遊びを提供することを大切にしていました。

インクルーシブな遊び場というは,そういうところだと思っています。

そしてそのような場を作り続けることは,もちろん大変な作業です。

一人ひとりの資質と研鑚,チーム内の細やかな情報共有やカンファレンス,外部専門家との連携など,必要なものはたくさんあると思いますが,それらの小さな積み重ねを経て,本当のインクルーシブな社会が実現する日を,心から願います。

おすすめ