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【Q&A】キエーロ式プランターコンポストのよくある質問

お知らせ

キエーロ式プランターコンポストについて,よくいただいく質問と,その回答です。質問をクリックすると回答(アンサー)が表示されます。

土について

Q
使う土が「特別な土」なの?
A

いいえ。普通の土です。ごくごく一般的に畑や家庭菜園で使われている安価な「黒土」が一番おすすめの土です。ホームセンターでも買えます。もともと土ってすごいのです。

Q
家に残っている古い土でもいいの?
A

古い土でも使用可能です。ただし,土の中の微生物の種類や量が少なくなっている場合は,生ゴミの分解に時間がかかります。古い土の場合は,まずは微生物をコンポストの中で「育てる」気持ちでゆっくり使っていくのがおすすめです。生ゴミを微生物にあげながら育てていけば,微生物は増えていきます。時間はかかるかもしれませんが,微生物が育てば分解力も高まっていきます。(詳細は「コンポストでの土育てのコツ講座」にて)

土の粒が大きいタイプは生ゴミに土が密着しにくいので,土の粒子は細かいものがおすすめです。粘土質の土も扱いが難しいので避けるのが無難です。

Q
コンポストの土に砂が混ざっても大丈夫?
A

多少であれば構わないと思いますが,砂や砂利の比率が増えるほど土の比率が減り,分解力が劣ることはご了承ください。なお,長い年月がかかると思いますが,有機物の分解を続けていればコンポストの砂もいつか土になります。

Q
生ゴミを入れたあとの土は家庭菜園に使えばいいの?
A

土の栄養分が高まっているので,家庭菜園で使えるなら使っていただければと思いますが,無理に使わなくても構いません。このコンポストは生ゴミ処理器として使い続けられるのが特徴です。「土を使わなきゃ」のプレッシャーなく,マイペースに生ゴミ処理器として使ってください。そしていつか自分のタイミングで,土を使って植物を育ててみてください。生ゴミの栄養で新しい植物を育てれば「命の循環」になります。

Q
何回ゴミを入れたら家庭菜園で使える土になる?
A

植物によって必要な栄養も異なりますし,何をもって使えると言うか次第になります。1回でもゴミが分解された分の栄養は増しているので使っても構わないと思いますし,1ヶ月ぐらいは入れ続けてよいようにも思います。目安が必要であれば「1ヶ月」入れ続けてから,土を使ってください。大事なポイントとして,土は分解が落ち着いてから使うようにしてください。入れるゴミや使用環境によりますが1~6ヶ月は待ってください。考え方や,待っている間にも必要なことや,分解が落ち着いたかどうかの判断方法などは,「コンポストでの土育てのコツ講座」でお伝えしています。

Q
キエーロはどうして土が増えないの?
A

生ゴミを土の中に完全に埋め込み,分解が終わるまでそっとしておくことで,微生物がしっかり分解でき,いわゆる「食べ残し」ができないためと考えています。土を攪拌しなくても微生物に必要な空気が十分に届く容器構造であることも,大事なポイントだと思います。

キエーロでも地表にゴミを出すとそれが食べ残しになり,食べ残しがたまると,土のカサは増えます。

Q
土って捨てられないのに,最後の最後はどうすればいい?
A

家庭菜園をされている方や花壇ボランティア等の方が受け取ってくれることがありますので,まずはお近くの方に聞いてみてください。「コンポストでの土育てのコツ講座」を受講された方が育てた堆肥をいきちかクラブが公園花壇で使う制度もありますのでお問い合わせください。あるいは,竹やヤシなど植物由来のものはゴミ出しできるので,それらを基材に使うのもひとつの方法です。竹チップや竹パウダーでも分解されると言われています。

必要なもの

Q
何かの菌を入れるんでしたっけ?
A

いいえ,特別な菌資材を入れる必要はありません。土にもともと微生物がいるので,土だけで大丈夫です。“なんとか菌”を入れたければ入れても構いません。

Q
スコップ(シャベル)は必要?
A

はい,生ゴミを埋めるときに必要になるのでハンディスコップ(※)をご用意ください。剣先タイプが土の中で生ゴミを砕きやすいのでおすすめです。100均のものでも構いませんが,使用1年ほどで,折れたり,錆びたり,メッキがはがれたりしがちです(メッキが土に混ざります)。オールステンレスのものが長持ちします。

※スコップとかシャベルとか移植ゴテなどいろいろな呼び名がありますが,普段づかいのアレのことです。

フタ・容器・サイズ

Q
コンポストにフタって必要なの?
A

フタがないと分解されないという訳ではありませんが,雨水による水分過多を防ぐ,動物や虫が入るのを防ぐ,風で土が飛ぶのを防ぐ,表面温度の低下や過乾燥を防ぐ,などの重要な役割があります。フタがある方が,簡単に,うまくいきます。お試し的に,家にあるものを使ってフタなしで小さく始めてみるのは大歓迎です。ぜひトライください。逆にフタで完全に密閉するのもよくありません。フタは,空気が十分に出入りできる構造である必要があります。

Q
もっと小さいプランターでも使える?
A

使えることは使えますが,小さいと水分調整が難しかったり,分解力が劣ります。1回生ゴミを入れたあと,分解が終わるまで次のゴミをストップする必要も出てきます。コンポストを日常の中で安定して使い続けるには,講座で提供している大きさがお勧めです。お試し的に小さなもので始めて,ゴミが消える体験をしてみるのは大歓迎です。ぜひトライください。

Q
収納プラケースやバケツでも使える?
A

水が抜けない容器の場合は,水分過多になりやすく,虫が大量に発生したり腐敗したりしやすくなります。水分過多にならないように気を付けながら使ってください。腐敗した土は植物栽培に使わないでください。

Q
土嚢袋や麻やコットンのバッグでも使える?
A

プラスチックに抵抗がある人は天然素材の容器を好みがちですが,それらの素材は分解されやすく,わりと早めにダメになります。土嚢袋はいろいろな種類がありますが,安価なものは紫外線等で1ヶ月もしないうちに劣化して破れます。UV対応のものでも2~3年,長くても5年対応です。劣化すると袋の中の土がベランダにドバっとあふれる惨事になるのでご注意ください。

キエーロ式プランターコンポストのプランターは,リサイクルポリプロピレンです。プラですがリサイクル素材で,そして丈夫で長く使えるので,こちらの利点も何卒ご理解ください。

Q
容器の耐久は何年ぐらい?
A

キエーロ式プランターコンポストは,10年以上お使いいただける見込みです。ふたの波板が10年耐久のものです。波板のビスも耐食性・耐熱性向上の表面処理がされています。ベースも丈夫なプランターなので,通常10年は大丈夫のはずです。長く安定して使えること(サステナブル)を重視しています。

Q
自分でDIYでキエーロを作りたいが,おすすめサイズは?
A

個人の好みや環境次第になりますが,高さが高いものは小さい子が使えなかったり,容器の下の方の土を(大人でも)攪拌や取り出しができないなどのデメリットがあります。大型のものは設置後の移動も困難になりがちです。キエーロ式プランターコンポスト程度の大きさが扱いやすいと思います。

置き場・環境

Q
コンポストの置き場所はどこがいいの?
A

温度が上がりやすく,日常的に使いやすい場所がよいです。一般的には日当たりがよい場所が温度が上がります。風通しもよい方が望ましいです。フタがあるので雨に当たっても大丈夫です。キッチンの近くだと鍋や皿のまま気軽に持って行けるので便利ですよ。

Q
日当たりのいい場所がないと使えない?
A

日当たりというより温度が大事です。光合成はしません。夏は日陰でも十分暑くなるので,問題なく使えます。冬は日当たりの差で温度差が出ますが,冬は日も低くなり,都心の多くの住宅では南側でも十分な日が届かなくなります。

Q
雨の日は室内に入れるほうがいいの?
A

いいえ,その必要はありません。車庫やベランダの屋根にも使われる丈夫なフタを取り付けています。雨ざらしに放置で大丈夫です。(軽めの台風時も,基材が黒土の場合は重みがあるので,フタがガタガタすることはあってもコンポストが飛んでいくことはなさそうに思っています)

他との違い

Q
庭に穴を掘って埋めるのと何が違うの?
A

大きな違いは,プランターコンポストは土壌とは区切られているので,広い土壌への影響がないことです。コンポストの中でバランスの悪い状態が続いても,その影響はプランターの中だけで済みます。気軽に自由にいろいろな挑戦が可能です。

Q
段ボールコンポストとの違いは?
A

大きな違いは,濡れに弱い段ボールと違って,丈夫であることです。キエーロ式プランターコンポストは雨の当たる所に置きっぱなしで問題ありません。耐久性も強く10年以上使えます。ねずみにかじられることもありません。

中に入れる基材も,段ボールコンポストの場合は,軽くて水分の少ない基材である必要がありますが,キエーロ式プランターコンポストは,好きな基材を入れて使えます。

ゴミについて

Q
1日にどれぐらいのゴミを入れられるの?
A

あける穴の大きさによりますが,全国的には,1日200~500g(最頻値300g)を入れている人が多そうです。なぜか全国的に重量ばかり記録されていますが,重さは水分量で大きく変わるので,今後は容積データも増えてほしいです。キエーロ式プランターコンポストを6等分する穴の場合,みじん切りゴミ600cc,刻む前ゴミ900cc程度が1回分の穴に入ります。

Q
何日ぐらいでゴミが消えるの?
A

夏にスイカの皮は2日弱で消えました。枝豆のさやも刻めば3日後には消えていました。ゴミの種類,大きさや柔らかさ,水分量,気温などによって変わります。6日かかるとしても,コンポストを6分割する使い方をしている場合は,穴位置を変えながら毎日連続で使用でき,7日目には最初の穴のゴミが消えています。冬はコンポストに日が当たるかどうかで差が大きく出ます。冬は2週間ほどかかることもあります。

Q
ゴミは何日か室内でためておく方がいいの?
A

ためても,ためなくても,どちらでも構いません。自分に合う形を探してみてください。1回の調理で出るゴミが少ない場合は,少量を何度も埋めるよりは,1穴にちょうどよい量になるまでためておく方が便利な場合があります。寒い冬場も,外のコンポストにすぐ埋めるよりは,暖かい室内に数日置いておく方が分解が進むことがあります。逆に夏場は,室内でためてニオイや虫のリスクを高めるよりは,早くコンポストに入れて分解するのがスムーズそうに思います。

Q
納豆やヨーグルトなどの新しい菌を入れるとコンポストの菌とケンカしない?
A

大丈夫です。それらの菌も少しはもとからいると思います。仮に,本当に一度も出会ったことのない菌が入ったとしても,それなりに共生します。納豆やヨーグルトの菌はよい菌なので,コンポストの中で増えて問題ありません。

Q
本当ににおわないの?
A

はい。使い方4ステップの4つめである「乾いた土を(厚めに)かぶせる」を徹底していれば,においません。ゴミの姿が見えなくてもにおい成分が残っていることがあるので,それを掘り返してしまうとにおいが出ることはあります。その場合も,においの部分を埋めて,乾いた土をかぶせれば,においません。

Q
入れてはいけないゴミってある?
A

製作講座のテキスト内で,◎/○/△/×で示しているように,微生物を死滅させるもののみ×で,他は分かった上で入れる分にはダメではありません。

タマネギの皮,竹の皮,大きな種・大きな骨・貝などは,分解や風化がだいぶ遅いので,ダメとは言いませんが,避けるのが無難に思います。みかんの皮も想像以上に遅めグループです。

Q
カビが生えたゴミは入れて大丈夫?
A

生ゴミを分解させることだけ考えれば大丈夫ですが,そのあとの「土を使う」ことを考えると,カビの菌がいい菌か悪い菌かを判断する必要があります。白カビであれば基本的に大丈夫です。青カビや,汚臭がするものは,避けてください。

Q
ペットの糞は入れて大丈夫?
A

抗生物質を投与している場合はコンポストの微生物に影響が出るので,投与後1週間は,糞はお控えください。それ以外のときは,分解させることだけ考えれば大丈夫です。通常の使い方でニオイも閉じ込められます。ただし「土を使う」ことを考えると,土の中に病原菌や寄生虫がいるかもしれないことは可能性として心に留め,もし土の提供を希望する場合は必ず提供先にご相談ください。

米ぬか

Q
米ぬかがいいと聞いたけど,最初に土に混ぜればいいの?
A

最初に土に混ぜるのでも構いませんし,生ゴミを入れるときに,その穴に米ぬかを一緒に入れるのでもよいと思います。入れ方も量も自由ですが,分解が遅そうなゴミのときに,米ぬかをひとつかみ程度一緒に入れるようなイメージです。

Q
冷蔵/冷凍し忘れて常温保存していた米ぬかだけど,大丈夫?
A

米ぬかは,微生物にとっても虫にとっても大好物です。常温だと虫が寄りやすくなるので,冷蔵や冷凍での保存をおすすめしています。虫の程度に応じて自由にお使いください。

虫・鳥・動物

Q
本当に虫が来ない?
A

容器が水分が伝わらない素材であることと,内側の濡れた土を「厚めの乾いた土で覆う」という使い方を徹底することで,他のコンポストより虫が来にくくなっています。しかし絶対に来ないことを保証するものではありません。長く使う中で「厚めの乾いた土で覆う」が不十分になるときもあり,そのときに虫が来ることもあると思います。一時期虫が出ても,基本的にゴミの分解が落ち着けば虫も減ります。そして虫は生ゴミを分解してくれる仲間なので,生理的に大丈夫であれば,おおらかに接してあげてください。

Q
庭の土を入れたらダンゴムシが混ざってしまったが,大丈夫?
A

はい。虫は生ゴミを分解してくれる仲間です。コンポスト的には何ら問題ありません。

Q
ネズミは来ない?
A

土の表面を「厚めの乾いた土で覆う」という通常の使い方を徹底してしていれば,虫と同じく,ネズミも来ません。段ボールや不織布バッグでは,側面からニオイがもれやすく,また素材も柔らかいのでネズミにかじられて穴があくこともありますが,キエーロ式プランターコンポストは,その心配もありません。

Q
カラスは来ない?
A

ハードなフタもありますので,通常の使用でカラスに荒らされることはありえません。

Q
大田区でもハクビシン・アライグマが出ているが,それらに狙われない?
A

通常の使い方ではニオイは出ませんし,キッチン近くのベランダに置くことを勧めているので,区内の一般住宅のベランダにハクビシンやアライグマが来ることは考えにくいと思います。もし心配であれば,DIYでフタにフックを付けるなど,動物にフタを開けられない工夫をしてみてください。

講座

Q
大田区民でなくても講座に参加していい?
A

はい,問題ありません。ありがとうございます。

Q
大田区以外でも講座をしてくれる?
A

はい,2025年度以降は区外でも行いたいと思っていますが,よい会場があるかどうかが一番の課題です。会場について情報をお持ちでしたらぜひご連絡ください。

Q
何人か参加者を集めたら製作講座に来てくれる?
A

はい。よい会場があるかどうかが一番の課題です。手頃な会場があり,区内でしたら5人以上集まれば,喜んでお伺いします。会場をお貸しいただけるならもっと少ない人数でも伺えます。お気軽にご相談ください。学校や園でも大丈夫です。

完成品

Q
製作講座でなく,キエーロ完成品を買える?
A

はい,製作講座での提供品と同じものを同価格でご提供可能です。そのあと製作講座に無料で聴講参加も可能です。蒲田・矢口周辺でしたら自転車で梱包なしでお持ちします。数が多くなれば車も出せます。

キエーロ式プランターコンポストを買えるお店があると便利ですよね。置いていただけるお店や施設を募集しています。

Q
遠方ですが,完成品を配送してもらえる?
A

宅配便での配送は梱包資材(ゴミ)が多くなるので現状後ろ向きですが,送料や梱包代をご負担いただければ対応可能です。まずはお問い合わせください。

キエーロについて

Q
キエーロの定義って何?
A

現状,「キエーロ」という用語はいろいろな使われ方をして,混乱が生じています。コンポストと同義に扱っている人も多くいます。いきちかクラブとしては,(1)風通しのよいフタがある(=構造),(2)生ゴミを土の中に埋め込み,攪拌しない(=入れ方),という,容器の構造とゴミの入れ方の2つが,キエーロのカギだと思っています。

フタがないものや,密閉しているもの,生ゴミを基材全体にまぶす使い方をしているものをキエーロと呼ぶのは,混乱のもとに感じています。

商標としては,松本信夫さんの「バクテリア de キエーロ」と「ベランダ de キエーロ」の2つが,登録商標です。

他の自治体の取り組み

Q
キエーロやコンポスト全般について,他の自治体の取り組み例はある?
A

全国レベルでさまざまな自治体が,紹介,提供,斡旋,講座開催,実証実験など行っています。モニター結果のレポートもたくさん公開されています。いきちかブログ内でも,全国の数あるキエーロモニター報告書の中で面白いと思った一部をピックアップして紹介・レビューしています。東京都内のコンポストの購入費助成や斡旋,独自取り組みなどをリストアップした記事もあります。施策のためにほかに必要な情報があればご相談ください。

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