こんにちは! ぼくたちは微生物といいます。今日は特別な話を聞いてもらえるかな?
え、だれが話しかけているんだろう? 声はどこから来ているんだろう?
ふふ、ぼくたちは土の中にいるよ。人間の目には見えない、小さな生き物だよ。でも今日は特別に声を届けられるんだ。
うわ! すごい! 目に見えない小ささってすごいね。
ありがとう。目に見えなくても、ぼくたちはいつも、いろんなところにいるよ。数もいっぱいいて、たとえばティースプーン1杯の土の中には、何十億ものぼくたちがいるよ。
何十億!? スプーン1杯に!? 多すぎじゃない!?
土によって、中にいるぼくたちの種類や数はバラバラだけど、ぼくたちが多いほど、人間は「いい土」って呼んでいるみたいだよ。土の中で働くぼくたちが多いほど、土が多機能になるんだよ。植物の生長に必要な栄養も、ぼくたちが作っているみたいだよ。
え、どうやって作っているの?
ぼくたちはただ、ご飯を食べて、生きているだけなんだけどね。ぼくたちがご飯を食べて生きていく中で出しているものが、植物にとってうれしい栄養になっているみたいなんだ。
ご飯を食べて生きているだけで、植物の栄養を作れるの!? それすごくない!?
すごい気もするよね。でもぼくたちだけじゃなく、自然の中で生きているみんな、すごいんだよ。みんな生きているだけで、だれかの役に立っているんだよ。
じゃあぼくも、生きているだけで、だれかの役に立っているの?
ヒトも生き物だから、必ずそうだと思うよ。生き物みんな、必ず関わり合っているから。
でも、役に立っているだけじゃなくて、悪いこともしていない? ほら、自然破壊とか・・・。
そうだね。ヒトも、ぼくたち微生物も、いろんなのがいて、いろんなことをしているから、いいことも悪いこともあると思うよ。少しぐらいなら大丈夫だと思うけど、そうだね、自然の中での関係性を無視した、自分勝手なことが、一番危ない気がするね。
自分勝手がよくないのは、なんとなくわかるよ。・・・でも、関係性っていわれても、何と何がどう関係しているかなんて、全然わからないよ。
うん。今の自然の関係性は、生命が生まれてから35億年の時間をかけてできたものだから、すごく複雑だよね。これは全部はわからなくていいんじゃないかな。
そうなの? 関係性をわかっていないと、自分勝手なことをしちゃうんじゃない?
全部を知ろうとするのは途方もないことだから、まずはぼくたちのような、土の中にいる微生物との関係を、毎日のくらしの中で感じてみてほしいな。今日はそれを提案したくて、声を届けているんだよ。
そうだったんだね。だけどぼくの家には、庭も土もないんだ。くらしの中で、君たちとの関係を感じる場所がないんだよ。ごめんね。
ベランダがあれば大丈夫だよ。ベランダに、プランターを置ける場所はあるかな?
ベランダはあるけど・・・。プランターって植木鉢だよね。ぼく、花とか育てるの自信ないし、興味もあまりないかな。
大丈夫、花は育てなくていいよ。提案したいのはね、ヒトがじゃまに思っているゴミを、ぼくたちがもらうくらしだよ。ゴミをぼくたちが消してあげるよ。
たしかにゴミは、ぼくのくらしの中でも、たくさんあるよ。え!? ゴミを消してくれるの!?
うん。ヒトがいらないゴミをぼくたちが消す、そういうくらしを、一緒にしてみようよ。続きは第2話で、話すね。
第2話につづく。
さて,微生物とヒトの会話という突拍子もない設定のシリーズが唐突に始まりました。
いきちかクラブは,[くらし×微生物]いきちかコンポストプロジェクトを新しく始めます! コンポストのすごさなど,またストーリーを通じてお伝えしていきたいと思っています。
そして日が迫っているので先にお伝えしておきますが,以下の日時に,激推しの【キエーロ式プランターコンポスト】の製作講座も予定しています。講座でコンポストを作り,お持ち帰りいただきます。
・7月16日(日)14:00-15:30頃予定 @カムカム新蒲田
・8月6日(日)14:00-15:30頃予定 @入新井集会室(Luz大森)
夏が一番ゴミが消えやすい(消えるのが早い)ので,ぜひ夏の間に使ってほしく,急いで準備をしています。子どもの夏休みの自由研究にもお勧めです。(うちの子,やりました✌)
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[くらし×微生物]いきちかコンポストプロジェクト