ジフィーセブンでタネから育てるコツ

いきちか花壇プロジェクトという,公園花壇とインターネットを使った,地域のゆるやかなつながり作りをしています。

現在,東京都大田区の新蒲田二丁目児童公園で, 公園花壇に植える花の苗を育てていただける方に,花の種と,お手軽な土ポット「ジフィーセブン」を,無償でお渡ししています。種から育てていただいて,ある程度丈夫な苗になったら,公園花壇に植えていただきます(たくさん育った残りは差し上げます♪)。丈夫になるまで育ててくださる方を,「花の里親」と呼んでいます。

花の里親さんは,栽培が初めての方も大歓迎です。失敗しても大丈夫,失敗も貴重な学びのチャンスです。

とはいえ,失敗するとご本人的には悲しいですよね・・・。特に本当の初回の場合は,失敗体験よりは成功体験をつんだほうが,次回の再挑戦へと意欲が湧きやすいように感じています。

植物育ても子育て同様に,ひとつだけの正解というのはありません。しかし,正解はなくても失敗はありえます。今回は,自分の失敗も踏まえて,徐々に身についてきた失敗しないためのコツをシェアさせていただきます。

ジフィーセブンとは

ジフィーセブンは,サカタのタネ製の,そのまま植えられる土ポットの商品名です。種まきや挿し芽に最適なピートモスベースの培養土で,初期生育肥料も入っています。

不織布で覆われていて,このまま使え,このまま植えることができます。便利~。

ジフィーセブン

コツ1:最初の吸水時に水を余らせすぎない

ジフィーセブンは最初は薄くて硬いタブレット状です。そこに水を吸わせて,ふわふわの土にしてから使います。

ジフィーセブンの最初の吸水の様子(※30~40倍速)

15~30分ほどかけて,じわじわ水が染み込んでいきます。土に十分染み込むと,吸水はストップします。

もし最初に水を入れすぎると,土に吸われなかった水がトレイ(受け皿)に余ります。そしてこの余った水の中には,もともとジフィーセブンに入っていた肥料が少し溶け込んでいます。つまり,土の栄養が水に流れ出て,そしてそれを捨てることになります。

これが即失敗につながるかどうかは分かりませんが,土の肥料を意味なく減らしてしまうことで失敗リスクは高まっていると思います。

水が少し余るのは仕方がないので,「水を大量には余らせない」という心づもりでの吸水をおすすめします

コツ2:種を深く入れない

ジフィーセブンに限りませんが,種まきというのは,思っていた以上に,種の深さもシビアな印象。深く入れすぎると発芽しにくくなります。

たとえば「しっかり穴を開けて,種を入れて,土で埋める」という気持ちで埋めてしまうと,深くなりすぎる傾向があります。

気持ちとしては,無理に穴は開けずに,土(ジフィーセブン)の表面をほぐしておいて,種を置いたあとに「かるく土をかぶせる」程度で大丈夫と思います。

種の種類にもよりますが,小さめの種であれば,かぶせる土は2~5mm程度で大丈夫だそうです。一度定規で確認してみてください。2mmって本当にかぶせるだけでその厚みになります。好光性の種の場合は,0mm,つまり種むきだしでも大丈夫だったりします。

ちなみに,マリーゴールド,コスモス,タンポポなどの細長い種は,横向きがおすすめです。縦長の状態で土にさし込むと,深くなりすぎます。私は最初に「マリーゴールドの種には上下がある」という記事を読んでしまって,なるほど上下があるのねと,張り切って上下正しく縦にさし込んでしまい・・・結果,大量に失敗しました・・・。

細長い種は横向きに寝かせて,ふんわり土をかぶせよう

コツ3:水やり(灌水)の量は,トレイに水が残らない程度

これもコツ1と同様に,トレイにたくさん残るほどの水をあげると,土の肥料切れを早めます。

そして水が多いと,茎が伸びすぎる恐れも出ます。伸びすぎ状態を「徒長」といいます。かいわれ大根のようにひょろっと細長く伸びると,もろく,折れやすくなります。全体的に弱く,病気にもなりやすいようです。発芽してすぐにグングン伸びるのは,実はあまりうれしくない状態です。

さて,水のあげすぎが徒長を招く一方で,もちろん水が少なすぎるのもよくありません。特に発芽するまでの間は,土の表面を乾かさない方がよいとのことです。適量の水が必要です。

この適量というのが分かりにくいのですが,ひとつの指針として,「土の吸い残した水が,トレイに残るか残らないかぐらいの量」だと今は思っています。

ただし,屋外で元気な太陽光に当てている場合は乾きが早いので,トレイに多少水が残るぐらいでちょうどよい場合もあります。それでも,一度に大量の水をあげるよりは,水やりの回数を増やした方がよいように思います。

徒長した例(このあと全部ダメになりました)

コツ4:夕方以降は水やりをしない

これも徒長を防ぐためのコツです。夜に土が過湿していると,光のない夜に無駄に伸びてしまいます。夕方以降は水やりをしません。

朝にジフィーセブンに水を十分染み込ませてから外に置いておくと,通常,夕方には乾き気味になっています。それでよいようです。そのまま,水はあげずにがまんして,朝まで待ちます。植物にとっても過保護や過干渉(=過湿)はNGのようです。

コツ5:芽が出そうになったら日光に当てる

やはり植物にとって日光は正義です。日光も徒長を防ぐ重要なキーのようです。

ただ,種まき直後に強い日光に当てるのはあまりよくない説もあります。ジフィーセブンのパッケージにも「少しずつ日に当てるようにする」と書いています。(少しずつという曖昧表現の解釈が難しいのですよね・・・)

現時点での私のやり方は,以下のとおりです。

  • 種まきした当日は日光は避けて,室内でおだやかに過ごす。
  • 室内が快適な温度であれば,そのまま数日は室内で過ごす。(屋外の方が快適な温度でれあば屋外に)
  • 種から出た畳まれた白い茎(うなじ)が見え始めたら,それ以降は日光必須。なるべく屋外の日当たりのよい所におく。葉っぱが土から出ないうち,うなじのチラ見え状態のうちから,日光に当てる。
  • うなじが見えなくても10日ほど経ったら屋外に出して,土に日光と風を浴びせる。よどませない。

なお,室内でも窓辺であれば結構日光に当たっている気もするのですが,やはり屋外で全身に日光を浴びる方が,どっしり強く育ちます。窓辺で特定の方向から光を浴びると「日光を求めてそちらに伸びました」という状態にもなりがちです。

徒長していない通常の茎の長さの例

コツ6:間引く

たくさん種をまいて,たくさん発芽したら,元気な1本だけ残してあとは切ります。間引きます。密接・密集状態だと,日光を求めて競い合って,伸びやすくなります。徒長ですね。

せっかく発芽した芽を切るのがもったいないときは,間引く芽を丁寧に堀り出して,別の土に移す方法もあります。しかし小さなポットで密集している芽を取り出すのは,そう簡単ではありません。残すべき芽まで傷つけるリスクがあります。確実に育てることが第一目的であれば,間引く芽は切り捨てるのが無難です。

コツ7:発芽適温になるよう環境調整

種にはそれぞれ発芽に適した温度があります。(里親さんにお渡しする種の発芽適温は,オープンチャット内のノートに書いています)

適温を逸脱すると,発芽率はぐっと下がります。まず季節を逃さないことが重要です。

少しだけ時期がズレた場合などは,なるべく発芽適温になるように環境調整をしてあげた方がベターです。たとえば寒い場合は,発泡スチロールのような断熱性の高い容器に入れ,蓋をしておくと,容器内は少し温かくなります。暑すぎる場合は,エアコンの効いた涼しい室内に置いておくのも有効です。ただこの場合も,日光や風を遮りすぎるとうまくいかないので,要注意です。

そしてこれは発芽するまでの話で,発芽後の温度は,ある程度自然に任せざるをえないと思っています。植物は自然物ですので,自然にはあらがえません。

以上,自分が学んできたコツを書かせていただきましたが,最初に書いたように,失敗しても学びの機会となりえます。ぜひ皆さまもすべてのプロセスを楽しみながら,一緒に花を育ててください♪ (上記以外のコツがあれば,コメントにてご教授いただけますとありがたいです)

そしてこれから花の里親をご希望の方,また,花壇プロジェクトに何らかの形で関わっていただけます方は,ぜひお気軽にご連絡ください。ご寄付も大変ありがたいご支援となります。どうぞよろしくお願いいたします。

ご支援のお願い

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