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花壇を食害する虫たちの話

花壇プロジェクト

本記事には,虫の写真がたくさん出てきます。苦手な方はご注意ください。(>人<;)

公園花壇を使って地域のゆるやかなつながりを作る「いきちか花壇プロジェクト」は,東京都大田区の新蒲田二丁目児童公園の花壇を,020年冬から,地域の人と一緒にお世話しています。

初めて迎える春には,花壇が春の花で素敵に彩るのと同時に,虫たちも増えてきました。

ダンゴムシやワラジムシ,ちょうちょ,ハチ,テントウムシ,名前の分からないカメムシっぽい何か,等々。

そして,ナメクジや,なぞのイモムシ数種類。

虫の中には草食と肉食がいますが,そのうち草食の虫たちが,じわりじわり,花壇の草花を食害していきました。本記事ではその様子をお伝えしていきます。

ナメクジ

ナメクジは4月中旬から見え始め,5月に雨が続く中で,日に日に姿が増えていきました。ナメクジは花を食べると言われているので,気になっていました。

そしてあるとき,大事なタネだんご(タネ付き土だんご)に穴が開き,その穴の中にナメクジがいるのを目撃しました。夏に咲くはずの花のタネが付いた土だんごです。「土だんごde種まき」イベントのあと,だんごから新芽がたくさん出ていたはずですが,その芽もごぞっと消えました。ナメクジに食べられたのだと思います。

なるべく虫とも共存したいと思っていましたが,大事な新芽を全滅させられるのは困ります。このナメクジによる「食害」を目の当たりにしてからは,ナメクジを見かけるたびに捕獲するようにしました。(ナメクジには人への感染源となる寄生虫がいるらしいので,素手では触らないでください)

あるときは,きれいな半透明の小さな玉がありました。宝石みたいにきれいでしたが,もしやと思って調べたところ,やはりナメクジの卵でした。そして,小さなナメクジの赤ちゃんも,いるわいるわ,たくさん見つかりました。捕獲むなしく,ナメクジが大繁殖してしまいました。

大繁殖して天下をとったつもりか,姿を隠す気もないようで,大胆に,タンポポの上まで上ってきたりもしました。(このあと綿毛も種もボロボロになり,大事なモモイロタンポポの種があまり取れませんでした…)

ナメクジ被害をLINEオープンチャットで相談したところ,コーヒーを抽出したあとのコーヒーかすを花壇にまくとナメクジが寄らなくなるという話を教えていただきました。調べてみると,ナメクジはカフェインが苦手ということのようです。

一方で,カフェインは,花たちの発芽や生育を阻害する可能性もあるらしいです。これはなんとも悩ましいトレードオフ。

しかし,ナメクジによる被害が深刻になっていたので,多少の発芽抑制よりもナメクジ対策が重要と判断し,コーヒーかすを試すことにしました。ペーパーフィルターごと置けばよいと聞いたので,そのようにフィルターごと,コーヒーかすを5個,花壇の土の上に置きました。

・・・とことが,ところがです。その後,花壇のペーパーフィルダーを確認すると,コーヒーかすの中でナメクジが気持ちよさそうに過ごしているではありませんか・・・。あっちのペーパーでも,こっちのペーパーでも・・・。

コーヒーかす in ペーパーフィルター作戦は,ダメでした。花壇のナメクジ,強いです。

かすではなく,コーヒー液そのものであれば,カフェインも濃いので効くでしょうか?でも,もったいないですよね。

ハバチ類/ヤガ類の幼虫(イモムシ)

大量発生したナメクジを捕獲する中で,イモムシもよく見つかるようになりました。

初期のころは,青いイモムシを,モンシロチョウの幼虫かな♪と喜んだりもしました。

黒いのもいました。

この黒い幼虫は,ハバチ(ハチの仲間)ではないかと教えていただきました。大量に増え,食害の被害が大きくなりやすいそうです。

この他にもたくさんのイモムシを見ました。薄黒いもの,黒と緑の間のもの,透明がかった緑のものなど。薄黒いのが一番多く見かけたように思います。

それぞれが何の幼虫なのかは,がんばって調べましたが,結局よく分かりません。みんな姿が似すぎです。

上述したハバチのほか,ヤガ(蛾の仲間)の幼虫の可能性もあります。ヨトウムシ(夜盗虫)と総称される虫や,ネキリムシ(根切り虫)と総称される虫かもしれません。実際,シレネ・ユニフローラがごそっと切れていたので,ネキリムシはいるように思います。

インターネットや本で調べても,これらの見た目はどれもそっくりで,決定的な見分け方の記述がなく,結局全然分かりません。若いときは緑で,だんだん黒くなる虫もいるようで,花壇で見かけた多くの虫はそれだと思います。しかし,そもそも複数の虫を「ネキリ虫」と総称するように,虫の分類も曖昧で複雑です。難解です…。

中でも,緑のイモムシがモンシロチョウの幼虫なのかどうかが気になっていましたが,モンシロチョウの幼虫が好きなのはアブラナ科の植物で,花壇には生えていないと教えていただきました。なので,今まで見た緑のイモムシは,蝶ではなさそうです…。

そしてあるとき,大量の緑の糞(ふん)が!イモムシも大繁殖して,天下気取りで真昼間からくつろいでいます。(下の写真はスワイプすると,2枚目に,糞の隣でくつろいでいるイモムシがいます。)

後日,種だんごの話も別記事でまとめようと思いますが,種の新芽が消えたことと,この大量の糞を見て,さすがに状況の深刻さを理解しました。急いで,花壇の地表を覆っていた葉っぱをザクザク切りました。土の風通しと日当たりをよくするためと,虫を見つけるために。

この日はイモムシ(黒も緑も)とナメクジを,たくさん捕獲しました。

ツマグロヒョウモン

さきの緑や黒のイモムシたちが何の幼虫か分からないのに対して,とても分かりやすい風貌の幼虫がいました。黒とオレンジのツンツン毛虫。こちらは,ツマグロヒョウモン(蝶)の幼虫です。

外見が特徴的なのに加えて,パンジー,ビオラ,スミレなどのスミレ属にしか付かないという,行動・エリアも特徴的!分かりやすくてありがたいです。

なお,正直外見はギョッとする怖さがありますが,ツマグロヒョウモンは,蝶です。成虫は,黒とオレンジの,わりと綺麗な蝶です。

ビオラとパンジーの花がむしゃむしゃ食べられているのは,この幼虫のせいだと思います。だから食害といえば害なのですが,ビオラ・パンジーの花はもう終わりかけていたので,よしとします。(バタフライガーデンならぬ「バタフライ花壇」を目指しているので,蝶の幼虫はひいきしています)

でもビオラとパンジーは来年も咲いてほしいので,種ができてほしいので,どうか花を食べ尽くしませんように・・・・。

おすすめの虫対策があれば教えてください

上記のような虫の食害により,今,種まきしたのに芽が出ない&消えたことと,花が咲いたあとの種が取れないことの,2つの問題が深刻化してきました。

地表の草を刈り取ってからはいったん見かける虫の姿は減りましたが,これから本格的な梅雨が始まるので,また虫も増えると思われます。

虫が嫌うハーブや樹木のオイルを試したり,何らかの「ナメクジトラップ」も検討しようと思います。

皆様も何かよい方法をご存知でしたら,ぜひここのコメント欄や,チャット,メール等で教えてください!

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